大ぱくのブラ三研究所【ブラウザ三国志】

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新型コロナウイルスの予防について

今日はブラ三関係の内容ではありませんが、ブログを読んでくださっている方の参考になると思いますので、流行りの話題について記載します。

私は免疫関係の研究をやっていますので、感染症対策にも詳しいレベルにあると自負しております。ブラウザ三国志と同レベルに詳しいと言うと、信頼してもらえるのではないでしょうか(笑)

 

さて、本日伝えたいことは次の2点です。

・予防の基本は手洗い

・不確定な情報は意味がない

 

 

「新型ウイルス感染の千葉県の男性 都内に電車通勤 千葉県調査」

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200214/k10012286001000.html

このNHKのニュースによると、新型ウイルスに感染して、発症(発熱)した後も2日ほど都内に電車で通勤していたようです。専門用語の「super-spreader(多数の感染を引き起こす感染源)」に該当するでしょう。この行為により不特定多数の方が感染した可能性がありますし、その方々がさらに感染を広げる可能性が考えられます。

水際対策ではなく、各個人が感染予防を行う段階(フェーズ)に入ったと考えるべきです。基本的な感染予防を常に意識して行いましょう。

 

 

【予防の基本は手洗い】

日本感染症学会によると「現時点(2/3)において新型コロナウイルスの病原性は季節性インフルエンザ相当、あるいはやや強いが妥当ではないかと考えられます。」とのことで、2/15においてもこの情報に変更はありません。

 

また多くの医療機関で用いられている予防策は、「スタンダードプリコーション」と呼ばれるものです。日本環境感染学会のスタンダードプリコーションを推奨しています。

私がこの分野を執筆している本の記載を見てみましょう。

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「スタンダードプリコーションとは、あらゆる感染症に対する基本的な感染予防策である。だれが感染しているのかを見分けることは容易ではないため、すべての患者(人)を対象とする。スタンダードプリコーションの基本は手洗いである。」(一部抜粋)

 

厚生労働省の情報によると

「感染を予防するために注意すべきこととして、まずは、石けんやアルコール消毒液などによる手洗いを行ってください。」となっています。

やはり『石けんでの手洗い』が重要との認識です。

手に付着したウイルスが、口や鼻に入ることで感染するためです。

 

ちなみに手洗いの際に洗い残しが多い部分としては、親指の周囲、爪の間、指の間、指先が挙げられます(臨床製剤学より)。ここまで丁寧に洗うと、やはり30秒以上は要しますので、手洗いは30秒以上かかるという認識も重要でしょう。

また、手洗いする場所がない時にはアルコール消毒液が効果を発揮してくれるでしょう。『70%エタノール消毒液』が入手しやすいのではないでしょうか。ちなみに消毒薬の効果(ウイルスを死滅させる)には「温度」、「濃度」、「接触時間」の3要素が関係します(臨床製剤学より)。

エタノールは揮発性が高いので、少量だと数秒でなくなってしまいます。それだと十分んな接触時間を確保できなくなりますので、多めに使うのが良いでしょう。手指全体に広がった後に、10秒以上エタノールが残っているくらいが妥当だと思われます。

 

 

 

【マスクはどうか?】

マスクをした方がよいのはどのような時ですか?

「マスクは、咳やくしゃみによる飛沫及びそれらに含まれるウイルス等病原体の飛散を防ぐ効果が高いとされています。咳やくしゃみ等の症状のある人は積極的にマスクをつけましょう。
予防用にマスクを着用することは、混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられますが、屋外などでは、相当混み合っていない限り、マスクを着用することによる効果はあまり認められていません。」(厚生労働省のQ&Aより)

 

ここにも書かれている通り、マスクは自身が感染している際に、ウイルスを撒き散らさないという目的では効果があります。一方で、予防としての効果はほとんど認められていないのが現状です。

新型コロナウイルスは、インフルエンザウイルスと同じ感染経路ですし、感染力もやや強いくらいだと考えられています。ですので、インフルエンザウイルスでの結果が活用できそうです。それで調べてみると、インフルエンザウイルスを対象としたフランスの研究では、サージカルマスクの一般家庭における予防効果は認められませんでした。

https://journals.plos.org/plosone/article/file?id=10.1371/journal.pone.0013998&type=printable

 

日本における調査でも同様の結果が得られています。

ただ、個人的な見解としては、マスクの特性を十分に理解していない方が多いため、効果が認められなかっただけではないかと思っています。

「マスクの密着が不十分である」「鼻を出している」「マスクを使いまわす」なども気になるところですが、一番の問題は「マスクを付けたら安心」という誤解ではないでしょうか。

 

街中では、【マスクを付けていて予防を気にしていそうだが、ふとマスクを外して、素手でお菓子やパンを取って食べている】方を見かけることがあります。

これは「援軍を大量に集めて安心して、防御武将を1枚もセットしていない状態」と同じに見えます。

手にウイルスが付着している可能性が高いのに、それは気にしないのかと突っ込みたくなります。

ですので、手洗いの重要性を理解して初めて、マスクを付ける意味が出てくると言えます。特に電車の中やイベントなどで人が集まるところ・機会では、感染者の咳やくしゃみによる飛沫が直接口や鼻に入る可能性がありますので、マスクの予防効果が期待できます。ただ、マスクが侵入を防いでくれたとすると、マスクの表面には大量のウイルスが付着していることになりますので、「マスクの表面に触れない」「マスクをこまめに交換する」といった注意も必要になるでしょう。

 

 

 

【不確定な情報は意味がない】

今は新型コロナウイルスに関する情報が氾濫している状況です。興味を持つ方が多いので、マスコミも珍しい情報があれば取り上げている感じです。

ただ、事実としては起きているのでしょうが、因果関係が不明なことも多いので、そういう情報は信頼できません。また誤解を招く報道をしている番組やサイトもありますので、誤った情報に流されないようにご注意ください。

 

厚生労働省の説明でも、「現状では、まだ確実なことはわかっていません。」ということが多くありますが、これが適切な対応だと思います。推測で物事を語るコメンテーターが多いようですが、推測はあくまでも推測ですので、情報として間違っている可能性も多いにあります。情報収集や研究が進んでようやく明らかになりますし、そうすべく関係各所が尽力していますので、厚生労働省や関連団体の正式な発表だけ信じることをお勧めします。

 

 

【最後に】

「現時点で、どのような方が重症化しやすいか十分に明らかではありません。通常の肺炎などと同様に、高齢者や基礎疾患のある方のリスクが高くなる可能性は考えられます。新型コロナウイルスに罹った肺炎患者を調査した結果、1/3~1/2の方が糖尿病や高血圧などの基礎疾患を有していたとする報告もあります。
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/hcp/clinical-guidance-management-patients.html
高齢者や基礎疾患のある方などは、一般的な衛生対策に加えて、公共交通機関や人混みの多い場所を避けるなど、より一層注意してください。」(厚生労働省のサイトより)

 

感染しても重症化しなければ(免疫力が正常であれば)、普通の風邪と同じような経過で治癒します。ですので、高齢者や基礎疾患がない場合には、気にすることはあっても恐れる必要はないでしょう。「手洗いをこまめに行うこと」、「人混みに行く時にはマスクをすること」、「人混みから去った後はマスクを処分して、手を洗うこと」に加えて、通常の感染対策を行えば十分だと思います。

免疫力を落とさないように睡眠不足・栄養不足には注意しましょう。不安な方は免疫力を高める機能が表示されている、特定保健用食品や機能性表示食品などを摂食するのも一つの手でしょう。